MEDICAL CASE

症例詳細

尺骨成長板早期閉鎖

ミニチュア・ダックス 1歳

症状

前肢の変形を主訴に受診。 ヘッドボブ歩行(頭を上下する歩行)、肘関節の最大屈曲時の疼痛を認めた。レントゲン検査より右橈骨の湾曲、右尺骨の遠位成長板の不透過性の亢進を認めた。

治療方法

橈骨矯正骨切り術(楔状骨切り) 尺骨骨切り術を実施。

治療後

レントゲン検査にて定期的な検診を実施。前肢の湾曲の改善、歩行の正常化、関節の疼痛の改善を認めた。

この病気について

橈骨や尺骨などの骨は骨の端にある成長板という軟骨組織から成長します。この症例は、尺骨の成長板の早期閉鎖から橈骨と尺骨の長さに差異が生まれ、橈骨の湾曲がみられました。橈骨の湾曲は放置すると、肘関節の関節炎や脱臼、変形が起こることがあります。今回、橈骨の湾曲を矯正するとともに、尺骨を一部切断することで橈骨と尺骨の長さの不均衡を調節する手術を行いました。