MEDICAL CASE

症例詳細

環軸不安定症

マルチーズ 10ヶ月 未避妊雌

症状

1ヶ月前より、歩けなくなり、最近は完全横臥状態。 食欲も無く、昏睡状態で紹介来院。 レントゲンに加え、CT、MRIを実施し、環軸脱臼と診断。

治療方法

骨セメント、スクリュー、ピンを用いた腹側環軸椎固定術を実施。

治療後

術後、頸部を包帯で固定。定期的なレントゲン検査を実施。

この病気について

環軸不安定症は第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)からなる環軸関節が不安定な状態になり、神経に障害を起こしてしまう病気です。若齢の小型犬で発症することが多く、環軸関節の先天的な形成異常が原因とされています。神経障害の悪化に伴い、頸部痛、四肢の麻痺などの症状がみられ、重度になると起立困難、急性呼吸障害により死亡する場合もあります。今回、環軸関節の安定化とその後の骨性癒合を目的とした腹側固定術を実施しました。